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2005/11/08

三ツ星の殿堂。-京大西部講堂-

つい最近、日頃お世話になっているクライアントのデザイナーさんにお呼ばれして、新居のお披露目会へと飛び立った。夫妻の愛猫はアビシニアン。宝物をせっせと集めてくるクセがあるというので、蝙蝠とはてっきり馬(?)が合うと思ったのに、つれなくも雲隠れ。いいのよ、その代わりマリオットアソシアホテルで誂えたパティシエ松島 義典氏自慢のショコラもおあずけなのよ。鼻血ブーしちゃうんだから。
猫の尻尾を追っかけるのは諦めて、ブログ開設記念オープニング第2弾として、蝙蝠にとって縁の深い京都に再び飛来。

年末が近づくと恋しくなる場所がある。その名は「京大西部講堂」。若かりし頃蝙蝠は、名古屋からせっせと京の都に通い詰め、当時のPUNKをはじめ70年代よりアングラ、サブカルの殿堂としてその名を地の底に向けて轟かせていた、廃屋寸前の煤けた埃くさい大小屋?で、にわかイベントスタッフとして夜通し駆け回っていた。
百万遍の交差点も、おそらくは百万遍ぐらい渡ったと思う。西連協(西部講堂連絡協議会)の兄さん姉さん方の炊き出し飯を掻き込み、パンチドランカーのように叩きのめされ凹んだ薬缶で温めた安酒を流し込み、ユンケル2000円の贅沢なトリップに酩酊しつつ、毎年の大晦日も轟音ライブの樽に漬かっていた。

80・90年代の終焉も、すべて此処で迎えた。1989年の昭和天皇崩御の際には、関西PUNKシーンの雄ザ・コンチネンタル・キッズしのやん(現ROCK A GOGO パラダイス企画主宰)よりお声をかけていただき、世の中が自粛自粛と暗黒都市化して盛り上る?中、タテ看板・バリケード封鎖、オニに角棒という私たちの世代にはおよそ時代錯誤ともいえる趣の中でライブ出演もいたした。 後、1997年には、京都のPUNK女帝故ランコ嬢の追悼イベントにて、カルメン・マキ&OZの20年ぶりの“一夜伝説”を、奇しくもステージ上からイントロデュースするお役目も。

“ROCK A GO GO”と呼ばれる、スタジオで楽屋でライブ現場でトリップルームでという、からくり変化のクラブハウスも今なお健在。この京の魔界の混沌たる結界内で過ごした日々があったことで、多少のヘヴィな環境にも「西部よりはマシ」という、失礼極まりないサバイバル概念が生まれたことに、今では感謝している(笑)

さて、その紆余曲折、波瀾万丈、奇々怪々に満ちた西部も、今やレイブ空間として次世代の集会拠点になりつつある。中でも蝙蝠の紅眼にしかとロックオンされているのは、「P-hou」という音楽イベント。昨夏もサウナ状態の2DAYSイベントにでかけた。今秋は蝙蝠ブラザーのLOSALIOSドラマー、中村達也も出演すると本人より知らせがあり、駆けつける段取りをしていた矢先、出演予定のDMBQがUSツアー先で交通事故に遭い、残念なことにヘルプドラマーとして同行していたチャイナ・マナさんが逝去。2日目の開催が危ぶまれている。女っぷりの立つ稀少なピュア・ロック魂を宿した人だっただけに、蝙蝠にとってもショッキングな知らせに。
この場を借りて、心よりご冥福をお祈りいたします。

西部講堂の屋根に今も浮かぶパルチザンの☆☆☆。彼女も、西部講堂の真上に煌めく☆のひとつになって欲しいなあ。

floor

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コメント

懐かしい西部講堂。
あのころはまだ誰もが色々な出来事にさしかかったばかりで。
大きなバッグを背負い、SRで京都に向かうアナタを何度見送ったことか。アンタが熱い時間を過ごしてるころ、あたしゃあ〜米原の小雪が気になったもんだわさ。
今は、誰もが少しだけ落ち着いて色々な出来事の中にいるのね。
そして思い出は、新しく読み込まれ更新されていくね。
ただ懐かしむだけでなく、思い出も共に前へ進んでるのがわかる。

投稿: ミサト | 2005/11/08 14:51

新設第一号のコメント、ありがとうございます。
いきなり重々しい特集でビビらせたかもしれませんが(笑)
幾多の死も受け入れてこそ、生の新たなほとばしりが
みずみずしく力強く実感できるんじゃないかしらん。
混沌と、でも熱い疼きの渦巻く場所に強く惹かれたのは、
自分自身が混沌とした渦中にあったからかも知れないね。
そんな私を長年支え続けてくれて、ありがとね。
振り返ることはあっても留まらない、新たに打ち上げる花火の
火薬を日々こねこねしとります(笑) 

投稿: iggyhoney | 2005/11/09 17:56

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失礼しました。ご自由にコメントください。

投稿: iggyhoney | 2005/11/09 18:00

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