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2007/01/14

バリのソウルフード#1-料理教室-

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どんな旅でも、その旅の起点や核となる体験を据えることで、その土地に対する視線がぐっと深まったり広がったりする。
「自分の手でバリの家庭料理をつくる」ことから、蝙蝠の旅は始まった。その機会をくれたのが、UBUDで日本食レストラン『影武者』を経営する愛知県出身PUNK畑育ちの姉御。在バリ17年のイブ・ユミさん。バリ人の男性と結婚し、大家族生活と子育て、お店のきりもり、さらに日本人ツーリストの相談役としてパワフルに活躍する肝っ玉姉さんだ。

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実は蝙蝠、高校生の頃に黒づくめでステージに立つ彼女のライブを何度か拝見し、秘かにファンでしたのです。奇遇というかなんというか、出会うべき人にはどうなっちゃってても出会えるんですね。

で、UBUD2日目にして彼女のバリ料理教室『ダプール・バリ(Dapur Bali) 』に参加。
ナシゴレンやサテなどおなじみのバリ料理2品ぐらいをつくってみちゃうんだろなと簡単に考えていた蝙蝠。大間違いでした。朝10時に影武者の隣の屋外キッチンへ行ってみると、テーブルには何種もの籠に入ったスパイス類や材料と、きちっとファイリングされた写真付きのテキストブックが用意されていた。
まずは着席して、レモンバームのハープティーとバリの伝統菓子“jaja(ジャジョー)”をいただきながら、1時間近くかけて材料についてのレクチャー。米やもち粉を使ったもっちり感とココナッツの風味、黒蜜みたいなヤシ砂糖のシロップが懐かしいお味。

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この日の相棒は、バリでの結婚式を控えた新郎。奥さまのためにバリ料理を会得するんだと。つくる前からゴチソーさま。WEBデザイナーの彼は、新聞にも手料理を掲載するほどの料理通だけに頼もしい。
この日に使う基本のスパイス&ハーブは、なんと25種類!ウコンを含むショウガ系だけでも6種類ですよ!!これだけでもうバリ料理がいかに奥深いか、ドスンとボディブロウを食らった気分。
バリ料理の特徴は、生のスパイスやハーブを使うこと。フレッシュかつ完全なる薬膳料理、代謝機能が高まらないわけはない。ユミさんやバリニーズが、イキイキつやつや若々しいのはそのせいですか。

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「南の島の料理だもん、サンバルソースでちゃちゃっと和えたり炒めたりするだけっしょ」ってな、蝙蝠のナメた考えをさらに吹き来飛ばしたのは、そのサンバルソースをはじめとする基本のスパイス・ペーストづくり。
目の前の材料をすべてちまちまと切り刻み、どっしり感のある石臼で、丹念に丹念にきめ細かなペースト状になるまで摺り潰していく。それこそがまさに、バリ料理の魂とも言える「BASE GEDE(バソ・グデ)」になるのだ。

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これがまた結構な重労働。慣れない手つきの蝙蝠達だと、軽く1時間近くはかかっちゃう。でも、これをつくらないことには調理は始まらない。こんな根気のいることをバリ嫁は毎日やってるのかと思うと、あの緻密すぎる絵画や彫り物、籠編みの所以までもがナットクできてしまうから、やはり食はすべての文化に通ずるのだ。

サンバルソースも、使う唐辛子の量で辛みを調節し、こうして繊維がなくなるまでコネ潰しまくるのだ。最近はこの手間をはしょる若妻が増えて、手軽な市販品に走る傾向にあるらしい。どこの国でもおんなじだあね。スローは毎日やってらんないのが現代生活者の本音だわね。

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つくねみたいな串焼きは、“SATE LILIT(サテ・リリッ)”。サテひとつとっても、竹棒にただつくねりゃいいというモノではなかった。焼いている時にスポッと抜けないよう、串をまわしながらスパイラルに巻つけるのがなかなか難しい。ちなみに“LILIT”というのは「巻き付ける」という意味だとか。そらきっちり巻き付けないかんわな。バリニーズ、ほんにいちいち芸が細かいぞ。
日頃缶詰で手軽にココナッツ風味のカレーやらつくっていたけれど、自分の手絞りでとれるわずかなミルクを目の当たりにすると、飛び散る一滴すら惜しくなる。ああ、ああ、ただただ感謝の一言です。
この料理教室を通じて、その後の滞在中に食すバリ料理への向かい方が、大きく変わったことは間違いない。

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チキンにバソ・グデを入れて、この日は若いパパイヤではなく、なんと、バナナの茎を入れたのです!さっぱりしてやさしい味のバリのカレーに。
日本で言うところの「ササゲ」も茹でて手で裂き、手絞りのココナッツミルクとバソ・グデで和えて。たっぷり緑が食べられるのも、バリ料理の嬉しいところ。

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手慣れたフライパンさばきでナシゴレンを炒めるカエル好きのH氏。キャベツとのカラーコーディネイトもばっちり〜。

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全6品、見事な食卓が完成しました!
同行、現地のお友達も呼んで遅めのランチ。
実に2時間近くにも及ぶ大奮闘の甲斐あって、お味は我ながら「バグース!」なできばえでした♪

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その土地の食べ物を知ることは、その土地の人と文化を知ることになる。という定説をあらためて思い知った蝙蝠。ただ「おいしいおいしい」とヨロコぶだけじゃツマラナイし、身にならず残らない。音楽や芸術以上に、人の日々を生きる糧となる食べ物には、いろんなプロセスとルーツ、その土地特有の匂いと知恵が詰まっている。
観光地をあくせくとまわるより、ガイドブックで名店を品定めするより、まずは自分の手で本物の郷土料理をつくる機会を持つ方が、その後買い物に行こうがバリ芸術を堪能しようがバリ男と恋に落ちようが、現地で触れるあれやこれやの根幹が見えてくるから、ぜひおすすめ。

詳細な完全レシピブック他、お手製エプロンやクローブ・フレイバーのヤシ砂糖キューブ、自家製湿布薬のオマケ付きで40$。現地には他に15$程度のお料理教室もあるけれど、日本語で懇切丁寧に教えてもらえるし、本格度・充実度から言って決してお高くありません。バリニーズのソウル・フードは、忘れかけていた大切なことを、ゴリゴリと摺り潰して教えてくれます。

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沖縄の旅。そして食堂…安くて量が結構あります(笑)沖縄家庭料理を楽しむことができます。。沖縄食堂ではおかずだけがメニューにあり、それを頼むとご飯や汁物がだいたい付いてきます。おかず単品にご飯がつくのは当たり前みたいな感じです。一応注文時に聞いた方が良いですけど、これで利益出るのかなと、余計な事も考えてしまう感じです。 ... [続きを読む]

受信: 2007/01/14 17:47

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