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2007/06/21

鉄人2号店。-中村孝明NAGOYA-

毎年の父の日晩餐。
快気祝いも兼ねてなら、からだにやさしい和食が良いでしょ。タイムリーで話のタネになればなおいいでしょ。オマケで不肖蝙蝠の仕事っぷりを多少でも感じてもらえればと、オープンしたての松坂屋本店本館10F「中村孝明NAGOYA」へ。
予約時には窓際は既に満席と断り置きがあったものの、「お祝いとお聞きしておりましたので」と“Park Side View”の夕景を楽しめるコーナー席へ。「特別なサプライズはご用意できませんが…」とのことでしたが、お席がいちばんのサプライズ!で十分満足。

スパークリングと生ビールでまず乾杯、ワインや焼酎のメニューもまずまずの充実度。でもやっぱり、見目清々しい初夏のお料理に箸をつけたとたん、親子三人異口同音に「次は酒だな」。

エアコン冷えしたらしい父は、めずらしく燗酒をご所望、母と私は龍馬に因む高知の純米吟醸・司牡丹「船中八策」を銀器であおる。よく吟味された素材の味を、奇をてらいすぎず、さりとて遊びも添えて丁寧に仕上げた一皿ごとの料理と、ふっくらなじんで穏やか和やか気分。
ああ、そうか。おなかや舌にやさしい料理は平たく楽しめて、ふくよかに和を結ぶのね。

父は若い頃海外を渡り歩いていたせいか、アメリカンナイズと言えば聞こえは良いが、ちょいとばかり「大味」志向。イタリアンも洋食も大好き。その嗜好がたたってか大病を数度患い、ただいまリハビリ・食事コントロール中。それでも日々食に対する不満なく、体調も味覚も整えられてきたのは、セレブでも有閑食通マダムでもないが「ほんとうにおいしいもの・こと」にはとことん独自でこだわり抜き、素直に舌が肥えている母の手料理のおかげ。「出汁が旨い」「焼き加減がバツグン」とシンプルな美味しさを堪能できたようで、ホスト役の私も一安心。
蝙蝠としては、味にぼけたところはないけど、コースのバランスからすると「ちいと、やさしすぎて無難かな」という印象。リストには赤ワインもあったけど、合いそうな料理はなかったような。

味ってただ「おいしい」「贅沢」だけじゃだめなのね。自分の舌で「ひと」と「自然」から紡がれた文化を楽しめるだけの素養ができていかないと。だからといって、小さいうちからトロとか霜降りとかウニとか、ほいほい食べさせりゃいいってもんじゃないですよー。そんなもんは、いつか自腹で輸入物や安物じゃないのをきちんと食せばよろしい。

たとえば、普通の朝ご飯ってのには、米、塩、大豆製品や小魚・海藻やら、小麦、バター、卵、そして野菜など、食材の基本が網羅されてる。それをきちんと毎朝作って食べさせていたら、贅沢病とか味覚障害にはならないような気がするけどなあ。
「食育」って聞くとお堅いイメージだけど、「ひとりひとりの舌に履歴あり」と思えば、あんまりいーかげんなものばかり口にはしたくなくなるね。
ハレの日とケの日のごはん。以前インタビュしたマクロビ料理家・廣瀬ちえさんの考え方に、あらためて共感です。

晩酌一家には、〆がゆかり三穀麺というのもうれしい。
デザートを食べた頃には、なぜかラブラブツーショットでカメラに納まっていたチチハハ。元気でないと人は艶やかには生きられません。ですね。

Komeitop_1

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