« You ain't '夏腹' ハングリードッグ。-京都- | トップページ | 夏腹〜「開拓精神」。-札幌- »

2007/09/01

夏腹〜「赤のメニュー」。-国立新美術館-

味の記憶を鮮やかに残す、って難しい。

落ち着いてその場のムードを楽しみたいようなお店や雰囲気の時は、撮影するのはさすがに気が退けるけど、カジュアルなお食事の時などは、一緒にいる方もしくはお店に一言お断りして、なるべくお料理のイメージを損ねないよう心がけてます。でも、お料理をちゃんと撮るって、実はかなり難易度高いんですよー。お店の方々、ほんとにすみません。一眼レフも扱えない私ですが…頑張って腕を上げたいと思います。
イラストでさらさらっと描ける方が、ほんとに羨ましいな。お店にプレゼントしても喜ばれそうですしね。腕に自信のある方は、白地のハガキパッドやペンなどをバッグにしのばせてお食事に出かけられてはいかがでしょう?
デザートがすんで、珈琲などいただいている時にでも、お喋りしながら筆をささっと走らせて。おいしかった時間についての話も弾んじゃいそうです。いつか、そのお店に額入りでさりげなく飾られていたりするかもしれませんよ。あ、それ、素敵じゃないですか!ぜひ、お試しあれ。

Nb20

アートな話題になったところで、東京・国立新美術館に今年オープンした、「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」へ飛来。
前からどうしてもどうしても気になっていて、でもなかなか時間が取れず、遂におひとり様で突入することに。なので、狙いはリーズナブルに楽しめるランチです。

折しも夏休みまっただ中の日曜日。ランチ・ラッシュアワーを避けたつもりなのに、しっかり40分待ち。でも、この日は特に観たい展覧会も皆無、このためだけに予定を立ててきたので、諦めても仕方がない。幸い、美術館内には、ポール・ケアホルムのPK22とPK80やエッグチェアなど、ゆったりくつろげるデザイナーズ・チェアがあちらこちらにあるので、ヌーベル・キュイジーヌの祖でもあるボキューズの著書『ボキューズさんちの家庭料理』の一文を読みつつ、イージーチェアを選んで、のんびりウェイティング。

最近の彼の料理は、ヌーベルからクラシックへ回帰。今日の店はカジュアルに、伝統的なリヨンの郷土料理等がテーマとか。サプライズよりもオーソドキシーな良さを味わえるってことなのかな。
呼び出し15分前にロッカーに荷物を預け、小さなバッグとミュールに履き替えてスタンバイ。1人ランチでもせっかく贅沢なひとときを過ごすのだからと、気分にこだわりたい蝙蝠って…。

Nb21

選んだランチコースは、ライトに前菜・メイン・デザートのプリフィクス。まずは、35℃超の炎天下を大荷物引いて辿り着いたので、泡泡シャンパーニュ。さて…と。メニューを眺めて、あれこれイメージをふくらませつつ、じっくりコーディネイトしていくこのひとときが楽しいのです。
まずは、前菜から。この夏日に、“ガスパチョ”を選ばない手は無いでしょう。ボキューズを日本に紹介した辻静雄を主人公にしたノンフィクション小説『美味礼讃』の中で、辻氏がガストロノミストを訪ね歩く旅に出て、最初に口にして驚嘆したのが、スペイン発祥のこの赤いスープ。まさに盛夏の滋味そのものです。

Nb25

クルトンがたっぷりついてきて、カリッカリの香ばしい食感がにんにくと酸味、野菜本来の味が醸す苦みのきいたスープとマッチ。食欲をさらに元気にしてくれました!

選んだメインは迷ったあげく、+500円で「ガンバス海老のポワレ リゾットと共に」 。それにあわせて白ワイン。忘れちゃったけど、たぶんリヨンに近いローヌあたりのだったと思う。

Nb23_3

チョイス大正解!車エビよりもたっぷりずっしりした身を、リゾットもソースにしていただく感じ。ガンバスは地中海産の大型海老なのだとか。3尾まるまる、ミソまでこそげだして堪能しました。

デザートはやはり、ボキューズと言えば…「クリーム・ブリュレ」。なんせ、彼が考案者ですからね。
表面のキャラメルの薄さといい、焼き具合といい、食べてて楽しいとはまさにこのこと。それを知ってるからこその、表面積ですわね。

Nb24

食後の感想。「物凄く普通」。
…と言っても“普通”をナメちゃあいけません。清廉とした普通です。正しく、おいしい。
「サプライズが、全く無いのがサプライズ」。
あっ!これこそまさに適語です、鳩山さん!

吹き抜けの空中に浮かぶ3階フロアにある店は、自然光が降り注いでちょっとしたステージ感覚。美術館の設計は、蝙蝠も多少縁ある黒川紀章。
グランメゾンとは違った気楽さが、絵画を楽しんだ後(食事は絶対に観た後の方がいい!)の会話も弾ませてくれそう。夜になれば、照明効果もプラスされて、劇場効果抜群になるはず。

海外の名だたる美術館には、その時代ごとのトレンドや逆に伝統に裏付けされた素敵なカフェやレストランが併設されていることが多い。海外に行くと俄美術館マニアと化する蝙蝠。'97年にNYグッケンハイムを訪れた時、モダンなブラッスリースタイルのレストランが新規オープンし、当時のオーガニックやマクロビオテック料理のトレンドをいち早く取り入れた話題のシェフの店と聞き、感激。以来、「美術館には好いレストランを!」とささやかに提唱しておりました。なので、国立新美術館にボキューズの店がオープンしたことを知り、秘かに楽しみにしていたというわけです。

ほんとはデートで…も素敵なんでしょうけど、殿方とは気楽に横並びが好き。ま、美術館だけに独りで楽しめるかどうかもポイントかなってことで。でも、次回は気になる展覧会とセットで、一緒にディナーにお出かけしてみましょ。ねっ。

|

« You ain't '夏腹' ハングリードッグ。-京都- | トップページ | 夏腹〜「開拓精神」。-札幌- »

おいしい拾いもの」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/140864/16301508

この記事へのトラックバック一覧です: 夏腹〜「赤のメニュー」。-国立新美術館-:

» マクロビオティック系のレストラン、カフェ教えて下さい。 [マクロビオティックStyle ]
マクロビオティック系のレストラン、カフェ教えて下さい・・・マクロビオティック系のレストラン、カフェ教えて下さい。チャヤしか知らないので・・・ [続きを読む]

受信: 2007/09/05 15:48

« You ain't '夏腹' ハングリードッグ。-京都- | トップページ | 夏腹〜「開拓精神」。-札幌- »