日本一のブランドデザイン。-とらや-
パッケージ買いは楽しい。そして、正しい。
レコードのジャケ買い同様、自分のセンスと嗅覚と熟練度がモノを言う。この能力だけは蝙蝠、一生衰えさせたくないな〜と思うのです。
ちなみに邪道承知で、
ワインもけっこうエチケット(ラベル)買いします。こちらはまあ、ヒット率はご愛嬌てとこ。
この1月、今年からコンペ形式となった日本パッケージデザイン協会(JPDA)主催「日本パッケージデザイン大賞」で日本一に輝いたのが、「とらや 東京ミッドタウン店」のパッケージ。09年6月発刊予定の「年鑑日本のパッケージデザイン2009」に掲載される予定だそうです。
とらやは、蝙蝠贔屓のブランド。
トップの写真も、限定オリジナルの懐紙ばさみ。
キリッと羊羹のように真っ黒でイナセっしょ?
よーく見ると、麻の黒地に黒の虎の刺繍。
懐紙には受賞パッケージと同デザインのマーク。
おそろいの黒文字もあるんです。
お茶会よりもふだんのお食事会に重宝しています。
TVで芸能人がよく気取って手皿をしてるのを見るにつけ、
「こ、これってNGよね!?」と気になっていたんですが、
あらまっ!自分もうっかりやってしまうことがあって、
「懐紙は大人の必需品!」と思ったのが携帯のきっかけ。
懐紙ばさみは以前友人に贈ったものが自分でも気に入り、
復刻を心待ちに待って、昨年ようやく手に入れました♪
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この六本木ミッドタウン店、実は07年オープンより蝙蝠大のお気に入り。店内ギャラリーは、輪島塗の作家さん桐本泰一さんが製造監修した「いつものうるし展」や折形デザイン研究所とコラボした展覧会、観月の時期には伝統の和菓子とともに編集した「月と暦展」など、無料でいつも質の高いデザイン展示が楽しめるんです。
観覧した企画展で最も度肝を抜かれたのが、
京唐紙の老舗 唐長の「唐紙の美展」。
ギャラリーの一画が唐紙の襖で仕切られ、真っ暗に。目が慣れてくるほどに、唐紙の模様が浮かび上がってくる仕掛け。
メインスペースの壁面には、「南蛮七宝」と呼ばれる唐長紋様の空。タイトルは『明け方の蒼に見る宇宙(コスモス)』。
その手前、千鳥が2列9態連なる照明の下は、良く目を凝らすと水鏡になっている。“陰影の揺らぎ”というテーマそのもの。
案内の男性が水面を揺らすと、映った千鳥が羽根をはばたかせて水辺から飛び立つよう!
伝統とモダニズムの融合以上にクールでトリッキー、
スピリチュアルなコンテンポラリーアートの陰影に
うっとりと礼讃した蝙蝠でした。
こちらは珈琲のように挽いていただく、
なんと「うるしのお茶」。店内で試飲もできました。
やわらかな苦味が初めてのお味。
新月から満月の姿を2枚を好きに重ねて楽しめる懐紙が登場。
昨秋、お友達との観月晩餐でも好評でした。
和菓子の歳時記も興味深くて、つい読み耽ってしまう。
こういうお仕事、蝙蝠もじつは得意なんだけどなあ。
東京ミッドタウン店
現在の企画展は 第10回「せともの展」
2009年1月13日(火)〜3月11日(水)
前半(1月13日〜2月12日)の展示では、型作り、せとものの素地を型に流し込む鋳込み、そして窯焼など、せともの作りの丁寧な一連の手仕事についてご紹介。
後半(2月13日〜3月11日)はさまざまな製造技法によるせとものの表情の違いなど。
この企画展にあわせ、とらやに伝わる大正期のお菓子の絵図をもとに、吉祥の意匠のものをあつめたオリジナル豆皿(5枚1組 3,675円 税込)なども販売中。
どなたか一緒に飛来しませんか?
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